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『社会の強い雑巾』となり京都に、社会に恩返しをしたい
好きな歴史上の人物を教えてください
宮本武蔵

(播磨国(現在の兵庫県)で誕生した江戸時代初期の兵法者。著書『五輪書』には13歳で初めて有馬喜兵衛と決闘し勝利、以来29歳までに60余回の勝負を行い、全て勝利したと記述。兵法は二刀一流、または二天一流の二つの名称が用いられ、最終的には二天一流とされている。)

戦って負けたことのない、剣豪・宮本武蔵。一般的にはそんなイメージだと思います。でも私の中では違っていて、彼は兵法者だと思っています。負ける戦をしない。だから、無敗なのです。それをもって後世の人々には「無敗のまま終わった剣豪」最強の剣士は宮本武蔵だと知らしめている。だけど実態は負ける戦をしなかった人傑。負けそうな戦でも作戦を練って、勝ったケースがあった。これは明らかに兵法で剣豪ではないんです。実態は違うのに、世間からは剣豪と評価をもらっているところが好きですね。
私の大事にしている言葉で「事実は一つ、解釈は自由」というのがあります。例えば、ビールが好きな人と嫌いな人の前にビールが半分入ったジョッキがあるとします。好きな人は「あとこれしかない」、嫌いな人は「まだこんなにもある」と同じ事実を見ても、受け取り方、解釈にはこれだけの差がある。物事には全て解釈がつきまとう。この仕事をしている以上、何かを伝える時はどんな場所でどんな言葉を使って、どんな雰囲気で話すのかまで研究して言葉を遣っていますね。
座右の書・感銘を受けた本を教えてください
ピーター・ドラッカーの書籍全般
「青山くん、ドラッカーって知ってる?」。大学時代の教授に言われて読み始め、彼のマネジメント論を卒論にしたほどのめり込みました。理由は「お客様を見ているところ」、全ての出発点がお客様である点です。今では著書は全部持っているし、気持ち悪いくらい線を引き、全部5回以上読みました。私のビジネスは全部ドラッカーと言える位、頭に入っています。
大学の時、ゲームメーカーA社とB社を例に挙げ、「長期で株を買うなら、どっち?」という議題が出たことがあります。ゼミ生14人中、B社と言ったのは私だけ。その頃、A社のゲームがすごいブームになっていたからです。でも私は、「A社はブームをつくり、B社は文化をつくった。ブームは去るけれど、文化は根付く。だから長期で株を持つならB社」という解釈でした。多数決では負けましたが、教授からは「君の考えに感動した」との言葉を頂きました。
習慣としていることを教えてください
心にシコリは残さない
挨拶、返事、掃除など些細なことかもしれませんが当たり前のことを大切にしています。例えば、たった5メートルの横断歩道での信号無視。よく見かける光景だと思います。しかし、それくらいの時間の余裕も持てないって、大人としてどうなんでしょう。また、赤信号は渡ってはダメだとわかっているにも関わらず、自分で勝手に判断して、やや罪の意識を持ちつつ渡っていく。その気持ちには明らかに嘘があり、自分に嘘をついている。それは小さなことかもしれないけど、自分の心を傷つけている。やろうと思ったら誰だってできること。そんなことができないようでは大きな仕事はできない。小さな事をきちんとやって、お天道様にしっかり顔が向けられる恥ずかしくない生き方をしたいですね。いつでも「俺はちゃんとやってるで!」と思える自分だからこそ、自信が持てるのだと思います。
生き方・考え方に影響を与えていると思う出会い、言葉を教えてください
三浦俊良さん「洛南高校元校長」
鍵山秀三郎さん「イエローハット創業者」
洛南高校元校長の三浦俊良先生は洛南に通っていた時からですが、子どもが生まれる挨拶にいった時「子どもが生まれたら子どもに感謝しましょう。生まれてきた時の感謝した気持ちを忘れないでいましょう。なぜだか分りますか?」と言われ、「誰のおかげで親になれるんですか?」と。ハッとしましたね。それ以来、自分なりに置き換えて、誰のおかげで社長ができるんですか?それはみんなが働いてくれるから。だから社長やってられるんやと思えます。
イエローハット創業者の鍵山秀三郎さんは「掃除に学ぶ会」に私が初めて参加した時に、私の横で公衆トイレの便器を素手で磨いておられたのが初めの出会いでした。額に汗をいっぱいためて、楽しそうに磨いておられる姿に誘われて、素手で便器を磨いてみたんです。道具ではとれない汚れまで取れて便器がピカピカになったんです。何だか気持ちが晴れ晴れして気持ちよくて、それまで思っていた感覚がガラッと変わりました。そんな鍵山さんから教わった「凡事徹底」なる言葉は、いまだに私の心の礎となっています。
最後に京都という地で事業を展開してよかったこと、大変だったことを教えてください
とにかく京都が好き。だから京都が喜ぶことをしたい
日本で一番は京都、くらいに思っています。なぜなら私が生まれ育った場所だから。いろんなことを学んできたから。京都人って、京都文化=日本文化ぐらいに思っているところがありますよね。でもそれだけでは井の中の蛙と一緒。今こそ、グローバルな世界になればなるほど京都人は京都のことを、日本人は日本のことを知らないとだめだと思います。外国人は、自分の国の素晴らしさをどんどんアピールしますよね。そこに物語があり、感動があり、ますます好きになっていく。こんな風に自分の国を、地元を愛している人間ほど評価されるんじゃないですか。私もいい歳になって来ましたから、京都にお返し出来ることはお返ししたい。そして次の世代に任せよう、というところまでやりたいと考えています。だから次の世代を育てる幼稚園をやりたいんですよ。
    
(記載内容は2008年1月時点における情報です)