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自分の将来 会社の将来 想えば必ず実現できる
好きな歴史上の人物を教えてください
本田宗一郎

(本田技研工業株式会社の創業者。正三位 勲一等。一代で「世界のHONDA」を創り上げ、戦後日本を代表する技術者・起業家として世界的に知られている。日本人として初めて米国の自動車殿堂入りを果たした。)

歴史上の人物で誰っていうのはあんまり無いけど、出会ってみたい人物として考えてみると本田宗一郎かな。会社がまだ小さな時から「世界一を目指すんだ」言うてね。最後には「飛行機飛ばすんだ」と言ってほんとに飛ばしたからね。だからホンダは面白い。
社員も面白いですよね。もう発想が違う。創業者の考え方を受け継いで、そのまま「ホンダの飛行機を飛ばしたい!」で動いてるからね。そうやって考え方を受け継いでいる社員、同じ志を持った社員をつくったことが本田宗一郎の凄さなんだと思う。
「世界一だ」なんて、言うだけなら誰でも言える。バイクにしたって昔は何百って会社があった。みんな同じようなことを言ってたはずですよ。でも生き残ったのはホンダだけ。同じように大法螺吹いて、消えていった会社と世界一になったホンダと、どこがどう違うんだってことを考えると本当に面白いね。1回会ってみたかったなあ。
座右の書・感銘を受けた本を教えてください
稲盛和夫さんの本全般

(若手ビジネスパーソンにお薦めしたい本として)

京セラの稲盛さんの本かな。一番ポピュラーでオーソドックスで、起承転結もはっきりしててわかりやすい。稲盛さんの本ならどれでもいいと思う。たくさんあるけど、切り口は違っても考えてること言ってることは一緒だから。こういう物の考え方をしていったらいいよ、っていうようなね。若い人には特にわかりやすくて読みやすいんじゃないかな。

習慣としていることを教えてください
新しい情報を集めること
常に新しい情報を集めるために飛び回ってるからね。この前も熊本まで行ったり、東京に日帰りで行ったり…。一週間会社に戻らないのもざら。情報誌にマル秘の話なんて載らないですからね。いわゆる本当の良い情報は足で稼がないと集まらない。新聞やインターネットで情報の量は集まるけど、量はあっても質が低ければ一緒だから、やっぱり相手のところに行って、会って話を聞かないと…。「あそこに書いてあったことはホント?」って聞くわけ。そうして初めて生きた本当の良い情報が手に入る。聞かれないと教えないでしょ、普通に考えたら。会って良い質問をすれば良い答えが返ってくる。こうやっていかないと良い情報なんか集まらないし、情報が集まらなかったら経営判断なんてできない。
生き方・考え方に影響を与えていると思う出会い、言葉を教えてください
徳を積んで、運を呼び込む

経営者向けの講演会で京セラの稲盛さんがそうおっしゃってね。自分の思ったことを実現するためには念ずることが大切やけど、それと同時に「徳を積んで運を呼び込む」ことが必要なんやって。
運の良い人はやっぱり人から後ろ指を指されるようなことはしませんよ。プライベートでも仕事でも、重要なのは生活を送る中で誰かに喜ばれることや良いことをどれだけやれるか。良いことを1000やると3つ運が返ってくる、みたいなもんやと思う。親孝行だってボランティアだって、社員にたくさん給料出せるように頑張ることだってそう。念じてもそういうことをちゃんとやらないとダメだし、悪いことをしていたら結局は運が離れていく。 ただ賽銭投げて念じたってうまくはいかない。徳を積んでいかんとね。稲盛さんがおっしゃったことやけど、今では経営者としての私の実感でもありますね。

最後に京都という地で事業を展開してよかったこと、大変だったことを教えてください
京都を知っている人が多い。知名度の高い企業が多い
ほとんどの人が修学旅行などで1回は来たことがある。それだけでまず全然違う。
どこに行ったって京都の町を全く知らない人はいないからね。有名な企業だって多いでしょ。ノーベル賞をとるような人材を輩出するところもあれば、池坊や表千家などの家元まで、バランスよくいろんな業界の有名どころがたくさんある。そのおかげで「いい街だからいい会社」「いい企業と付き合ってるからいい会社」と、どこにいってもプラスのイメージを持ってもらえる。狭い町やから、実際そういう有名な会社の社長と飲み屋で会うことなんかもあるしね。
また京大には航空宇宙工学の学科があるから航空関連の企業には必然的に京大出身者が多い。地域をベースに人脈を作りやすいという点でも「京都」は役立ってますよ。
(記載内容は2007年7月時点における情報です)